2017年12月1日金曜日

ドローンのセミナーを開催して見えたのは砂漠だったのか

VIEWNはウェアなどのオリジナル商品を制作・販売したり空撮をしたりしていますが、「ドローンを正しく安全に飛行させるため」のセミナーをすることも、活動の大きな柱の一つです。
セミナーの種類も超初心者向けのドローン概論から、空撮した動画の編集セミナーまで各種開催していましたが、「ドローンを発注するクライアントの担当者」を対象としたセミナーの重要性も感じていました。
航空法をなーんにも知らない方が、「(原宿近くの)明治通りをさ、ビューンとドローンが飛んできてさ、そのまま店に入ってきてモデルを撮影するとかカッコ良くない?」なんて相談をしてくることもあったので。
ドローンに興味を持ってくださるのは、とても嬉しいんですけどね。



そんなわけで、僕の知人というか恩師が社長を務める会社へセミナーをしに行ってきました。この会社は商業から公共までの各種空間設計やメンテナンスを幅広く行う他に、商業施設の宣伝販促を受託している業界でも大手の会社なので、「空撮を使ったコンテンツやちょっとした調査なんかでドローンの活用を考えているんじゃないかな〜」と考えた次第で。

でも、彼らはドローンの活用は1ミリも考えていませんでした。(笑)

理由を聞くと、「現状の業務で手一杯」だからと。
わかるわかる。わかります。
いま抱えている数千万円のプロジェクトを無事に着地させることが大事ですよね。年末だし。それはとってもわかるんです。
「でもね、それじゃあ会社は発展しないんじゃないですか?」と大変失礼なことを率直に申し上げたところ、社長と新規開発系の担当の方を数名集めて簡単なセミナーをする運びとなりました。
しかしこりゃあ完全な押し売りですね。お忙しい中にスミマセン。

一時間のセミナーだったので、ドローンの概論と飛行ルールのダイジェスト版しか話はできませんでしたが、仕事ではまだまだ使う(クライアントに提案する)予定はないけど“個人的には”興味を持ってくださっているようで、「どこで買ったら良いのかわからない」とか「家の近所の公園で練習はできないのか」といった質問が活発に出ていました。

そこで感じたのは「これが現実だな」ということ。

ドローンを活用しなければ実現できない領域(構造物などの3Dデータ生成)や、効率を飛躍的に向上させることができる領域(インフラ点検とか)を除いては、ドローンはまだまだ「話題性がある色モノ」という認識でしかない人が多いんですよね。

確かに設計施工した物件の竣工写真をドローンで撮ることはできるけど、墜落事故を起こした時のリスクをヘッジするほどの利益が出る企画(事業)提案ができるツールではないし、その手間と暇を考えると既存の顧客を今までのやり方でグリップしておくことに注力した方が着実に利益を見込めるのでしょう。
“仕事ができる人”ならば。

つまり巷では、というかドローン界隈ではドローンのビジネスでの活用が急拡大するという期待感に高揚しているけれど、現実はパソコンやスマホのようにドローンが社会に浸透するには程遠いんだと思います。
でも今年の後半ぐらいからは、もうドローン界隈でも楽観的な声は聞かなくなったような気がしますけどね。。

とは言え、じわじわとマーケットが醸成されていくのを待っていてはイノベーションは起こりませんよね。それぞれの事業ドメインで「こんな使い方があったとは!ぜひ活用したい!」と思えるようなアイディアを提案していかないと。
スティーブ・ジョブズも「多くの場合、人は形にして見せてもらうまで自分は何が欲しいのかわからないものだ。」とか「消費者に、何が欲しいかを聞いてそれを与えるだけではいけない。完成する頃には彼らは新しいものを欲しがるだろう。」と言っているじゃないですか。

そのためには、その事業ドメインで豊富な知識と経験を備えた優秀な人達が次々と集まり、しのぎを削るようなシーンにドローン業界が変わらなくてはいけないんでしょう。
「今の仕事がうまく行っていないからドローンに一縷の望みを託す」変なおじさんの集会場ではなく。

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