2017年10月25日水曜日

そろそろカメラの話をしませんか?

ドローンを始めてからというもの、新製品をはじめとしたテクノロジーの動向や、飛行に関するルールと安全面などドローンに関する様々なカテゴリのメディアに幅広く目を通しているつもりですが、いつも不思議に思うことがあります。
「クリエイティブの視点で語られることが少ないなぁ」と。



スマホのカメラの性能が向上したことや、Instagramの流行が多くの人々に写真の面白さを気づかせてくれたことで、アマチュアが撮る写真のクオリティがここ数年で飛躍的にアップしていると感じているのは僕だけではないでしょう。写真の面白さを追求する延長線上に「新たな視点を獲得したい」と考えるのは自然ですし、GoProを始めとしたアクションカメラやVRカメラと同じ理由でドローンに興味を持つ方が増ていくのではないでしょうか。

ドローンにはそのサイズとは不釣り合いなほど高性能なカメラがぶら下がっていますしね。現状でも(産業用途を除いては)ドローンを始めるきっかけの大きなウェイトを「空撮したい」というモチベーションが占めていると感じています。



でもドローンで撮影される写真や映像の構図や色、ストーリーといった"感性に訴えかける”部分に関する考察や批評が、現状のドローン関連のメディアにはほとんど無いんですよね。それはつまり、クリエイティブのクオリティを求めるユーザーからの需要が、ドローン業界においてはまだまだ少ないからなのでしょう。

その理由はいくつか考えられますが、この投稿は「撮影を愉しみましょうよ」というテーマで書くつもりなので簡単に。

○ドローンを正しいルールで安全に飛ばすだけでもすごく大変
→コレが出来てからカメラのことを考える。という順序には僕も大賛成です。ドローンは「空飛ぶカメラ」の前に、航空法で規定された航空機ですからね。

○トップクラスのドローンパイロットの現場では、プロの映像カメラマンがカメオペを担っている
→ドローンパイロットは「どんな状況でも指示通りのコースを飛ばせる」技量を磨くことに専念している、という風潮があります。優秀なカメオペと仕事をするなら、そうすべきでしょう。

○ドローン業界にクリエイティブ業界出身者が少ない
→ドローンのミートアップイベントで会う人やドローン業界で活躍しているパイロットの経歴を拝見すると、ラジコンヘリ、WEB、IT業界出身の人がとても多いと感じています。ドローンの黎明期には、飛ばすだけでも繊細な技量とメカや電波といった理数系の知識を求められたので、これは当然のことだと思います。
もちろんそうした経歴の方の中にも、クリエイティブの知識やセンスを持っている方々もいらっしゃるでしょう。実際に地上で撮る(?)写真のマーケットでは、技術系の仕事に就かれている方々が素晴らしい写真をたくさん発表されていますので。



結局のところ、発表されるドローン空撮作品の数がまだまだ少ないんでしょうね。
ドローンを飛ばしながら、構図やストーリーをじっくりと考えて撮影された画像が、地上でのそれに比べると。ドローン空撮の「作品発表としての」マーケットは、これから形成されていくのでしょう。


ちょっと話が逸れますが。それでもやはり。

クリエイティブのバックグラウンドが無いにも関わらず、ドローンの操縦を覚えて空撮の仕事をしたいと考えている方によく出会うのですが、撮影の仕事ってそんな甘いもんじゃないですよ。
今まではドローンを飛ばせる人が少なかったお陰で、「飛ばせるだけで仕事があった」数年間がありましたが、これからは続々と本物が参入してきますから。先行者メリットだけで仕事を取れていたポッと出のプロの話を、高い授業料を払って数時間聞いただけでプロになれるわけがありませんから。

カメラマンって「露出やフォーカスを適切に合わせられる」ことが、マーケットから求められるスキルじゃないんですよ。構図をセオリー通りに収められるのはアマチュアでもパーフェクトにできて当然。そんなのは息を吸って吐くぐらいなもので。
求められるのは「絵を創ること」と「現場の空気を造ること」ですから。
・・・という話をしだすとキリがないので、今回はこの辺で。
たぶんこれから数年で、ドローンの撮影を生業とするメンバーが今とはガラッと入れ替わるんじゃないかなと思います。

でもね、写真や映像(アニメーション)のシーンがデジタル化によって淘汰された過去20年を振り返ってみると、「セオリーを無視して創りたいものだけ創ってきたアマチュア」がゲームチェンジャーになったこともありますから、バックグラウンドがない人にもチャンスが全く無いとも言えません。ただそれを仕事にするなら、「自分が創りたいヴィジョンを明確に据えて、ひたすらつくり続ける」ことが大事じゃないかな〜と思います。
そのためには、自分の脳を喜ばせることが必要ですね。撮りまくりましょう。


まずはユーザーを増やさねば、ということで。


なんだかエラそうなことを書いてしまいましたが、(仕事はさておき)個人的には単純に「もっと面白いドローン空撮の作品が観たいなぁ」と考えているんです。新しいアイディアがどんどん出てくる土壌がドローン業界に耕されることを。



僕は20代の前半から20年以上にわたって広告とファッション業界に身を置いてきましたが、写真でもグラフィックデザインでもイラストレーションでもいまだに「これは新しいなぁ」と感心したり「この手があったか!」と驚くことが多いんです。それもプロもアマチュアも問わず。そうして日本のクリエイティブの層が厚いことをひしひしと実感するんですが、「それって世界的に見てもとっても恵まれたことだな」と幸せな気持ちになるんですよね。
ドローンの空撮作品でも、そんな風にワクワクできたら楽しいじゃありませんか。



そのためには、まずユーザーの裾野を広げていくことが不可欠です。
ということで、VIEWNではドローン未経験の方を対象にしたセミナーや、ドローンの知識と技術はあるけど、カメラのそれらが無い方に向けたセミナーを開催しておりますので、興味のある方はPeatixのVIEWNのページをチェックしてみてください。
はい、これは宣伝でした。

ともかく、ドローン業界にもっとカメラを愉しむ人が増えて欲しいですね。
せっかく高性能なカメラを積んだドローンを景色の良いところへ持ち込んで撮影をるんですから、地上での撮影も”旅のしおり”に加えた方が充実した旅になりますよ。空撮スポットへ辿り着くまでの道のりや、同行している仲間の笑顔を残しておくと貴重な財産になりますし。

カメラや写真が好きな人達が、ドローンで「新たな視点を獲得する」お手伝いをVIEWNができるようになりたいですね。


突然・・・ライカ。


色々と書いてきましたが、僕は仕事としてだけではなく、単純に写真を撮ったりカメラやレンズを使うことが大好きなんです。はい、ココから僕の話です。

数年前まではクラシックカメラ好きなクライアントの女性担当者に「森さんはカールおじさんですねぇ」と揶揄されるほどカール・ツァイスのファンでした。ちなみに好きだったレンズはコシナ製のマクロプラナー50mm f2。「2回も買いました」ってのは自慢できることじゃないですが。。

それがですね、色々と思うところがありまして(話すと長いので理由は割愛しますが)、去年からライカのレンズに手を出してしまったのです。そのためにカメラをCanonからSonyに替えて。ライカのボディに興味はなかった買えなかったのでα7iiで。



初めて買ったのがSummilux 50mm 2nd(後期)ということもあって当初は「開放だと扱いづらいし、コントラストが低いなぁ」と持て余していたのですが、35mmのSummicron(現行)を手に入れて「使えるやん、小さいし旅行にぴったり」と徐々に好きになり始め、ついにAPO Summicron50mm f2を買ってからは「なにこの魔法のレンズ。もう他の50mmは要らんわ」と感激してからは、終活よろしくそれまで買い溜めたレンズの身辺整理をし始めている次第。そして「このレンズを活かすにはα7Riiが要るわ」てことで、散財、いや投資の沼にはズブズブとはまっております。

いやぁ、ホントに写真を撮るのは楽しいですよ。
中国のことわざに
「一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。
三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。
八日間、幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。
永遠に、幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。」
というのがあるらしいですが、現代では釣りのかわりに写真が入るかもしれませんよ。
香港ではライカを安く買えるらしいですしね。


ということで、いや、突然ですが、これからVIEWNのブログでは、写真も映像もライカのレンズだけで撮っていこうと思います。何か特色とか縛りがあった方が面白いじゃないですか。
あれ、スタビライザーに載せるならMFは厳しいでしょ。広角のライカを持ってないな。たまに他のレンズも使うかも。あ、Phantom4 Proで撮るか。

えーと、まだ色々と模索中です(笑)



ちなみにこの投稿の写真は、これを書くにあたってVIEWNのビル内でザッと撮ってきたんですが、最後を除いてAPO Summicron 50mm f2です。
う〜ん、どうしてもまだ「ライカっぽい写真ってなんだろう?」という邪念に振り回されているようですねぇ。どうにもカチコチ。ライカのレンズを使いこなせる日はまだまだ遠そうです。
でも・・・だからこそ写真は楽しいのかもしれません。

さて、そろそろドローンと一緒にカメラの話をしませんか?
スペックではなくて、「何をどう撮るか?」の話を。

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