2017年9月19日火曜日

ドローンの旅 〜 会津高原たかつえスキー場

福島県は会津地方のスキー場へ、ドローンを飛ばしに行ってきました。
雪が降る前のゲレンデとドローンの相性の良さは、以前の投稿『ドローンの旅 〜 舞子ドローンフィールドと越後湯沢の宿』でも書きましたが、それに味をしめてまたゲレンデへと旅に出たわけです。
そしてなぜか今回も大型台風が上陸する直前。とは言え、のんびりと台風シーズンをやり過ごしていれば、いつの間にかゲレンデに雪が振り始め、やがて積もり、ドローンを飛ばすはずの斜面がカラフルなスキーヤーに占拠されるかもしれないのです。
ということで、会津地方の天気予報で数日後の晴れマークを見つけ瞬間に、大急ぎで旅程を決めて旅立ちました。


会津高原たかつえスキー場について


今回目指したのは、福島県にある『会津高原たかつえスキー場』です。
オフシーズンの集客策としてマウンテンバイクやセグウェイ(!)、星空鑑賞ツアーなどを開催していますが、その一環としてゲレンデをドローン用に開放しているようです。
ドローンの利用ルールや申込方法などは、該当ページをご確認ください。ドローンのレンタルもできますね。

利用するにあたって注意をしなくてはいけないのが、「会津高原地区の宿泊施設にご宿泊される方であること」という条件でしょうか。たかつえスキー場は周囲に3つのホテルを運営する『アストリアホテルズ』が擁する施設で、ドローンフィールドの利用はこの3つのホテルの「宿泊プランのうちの一つ」と考えて良さそうです。

しかしWEBサイトをよ〜くチェックすると、オートキャンプサイトも運営されているではありませんか。しかも安い。早速問い合わせたところ、ホテルに宿泊していなくても、このキャンプサイトの利用者でもドローンフィールドを利用可能とのこと。しかもホテルのレストランと温泉『白樺の湯』も利用ができるそうで。
そう聞いて迷わずドローンフィールドとキャンプサイトを予約しました。

まずはジンギスカンで腹ごしらえ。産地直送ではない。


東北自動車道の西那須野塩原インターチェンジ近くにあるホームセンターで今夜の薪を調達し、会津へ向かう山道に差し掛かる手前で「腹が減ったな」と思いながらクルマを走らせていると、右手に『千本松牧場』の大きな看板が見えてきました。
「なんか美味しいものが食べられそう」という直感に従って即座に駐車場へと右折。

ところが、クルマを駐車場に停めて降りた瞬間に「ぼっかーん」という大きな音が。なんと、ついさっき右折した交差点でクルマ同士の交通事故が起こっていました。僕と同じように看板に誘われて、ふらふらとハンドルを切ってしまったのでしょうか。
みなさん、運転にはくれぐれも注意しましょうね。


到着したのは午前10時半でしたが、すでにジンギス館は開店していました。
良いネーミング。



とにかく広い店内。観光バスが次々と乗り付けるタイプの施設なのでしょう。
僕は都内に20年近く通う店があるほどジンギスカンが好きだし、「牧場名物」だし、昼前だけど上ラム定食を食べずにはいられません。ちなみにこの店はジンギスカンでもセルフサービスです。


鍋の上で牛脂を溶かす→野菜を敷き詰める→肉を重ねるスタイルを推奨されました。
「”上”のはずだけと肉がちょっと硬めだな、でも隣の牧場ですくすく育った子羊さん、アーメン」と、ラム肉と命のありがたさを噛み締めながら完食したら・・・


ニュージーランド産のラムでした。
でも命の重さに変わりはない。
この牧場には食用の羊はいないけど、触れ合うための羊たちが「メーメーランド」にいるそうです。

フィールドに向けて再スタート。


地酒の調達も忘れずに。

フィールドに到着。離陸場所はどこだ。


高速道路を降りてから約60kmほど走って到着。ストレスのない山道だったので快適なドライブでした。


ドローンフィールドとキャンプサイトは、ともに『会津アストリアホテル』でチェックインすることになります。
ちょうど受付にいた男性スタッフがドローンを飛ばしているらしく、彼に飛行エリアなどを質問することができました。でもフィールドの位置や範囲を示したエリアマップはなく、「ほとんど人がいないのでどこでも飛ばして良い」というような雰囲気(決してそう言ったわけではありませんので念のため)。

「まずはドローンフィールドまでクルマで行き、飛ばし終わったらクルマをキャンプサイトへ移動してテントを張る」つもりでいたのですが、先程の彼が「はじめからキャンプサイトにクルマを置いて、そこから歩いてドローンフィールドまで登った方が楽ですよ。歩いても5分ぐらいですから」と言うのでそうすることに。



キャンプサイトはホテルのすぐ隣にあり、まずはここにクルマを停めて場所を確保。ここがゲレンデの下端のようです。この坂を登るとドローンフィールドがあるらしい。が、それらしき”シルシ”は全然見えません。

Phantom4 Pro一式(バッテリー3本と充電アダプタ含む)が入った金属製のケースと三脚を両手に持ち、カメラバッグを背負って登り始めたものの、1分も歩けばもう手が辛くなって来る始末。撮影はとにかく体力だ、ということを思い出しました。

「ドローンフィールドがあの山の向こうだったらどうしよう?」とか「クマに出くわしたらどちらが先に名刺を出すべきか」とか「遭難したらドローンにメッセージを書いて飛ばそうか」というネガティブな妄想に囚われ始めます。


しかし受付の彼の言葉を信じて、のろのろと登坂すること10分ちょっと。腕が疲労でプルプルし始めた頃に、フィールドを示す看板に遭遇しました。ここにも飛行エリアが明示されていなかったので、ここから山頂方面がフィールドだろうと推測して準備を始めます。

いよいよ離陸・・・のハズが


一連の手順を終えて離陸・・・した瞬間に、なにやら子供たちの賑やかな声が聞こえてきました。
「あ〜、ドローンだ!」「うわ〜ホントだ!」

え?



振り返ると、ゲレンデの麓から小学生の集団が登って来るではありませんか。
「こりゃあ動く被写体を撮影する絶好のチャンスじゃないか!なんて心憎い演出かしら」と喜びたいところですが、きっとこれはトラブルの一種でしょう。

集団が通り過ぎたところで子供たちに近付かないように垂直に離陸・・・したところで、また背後から賑やかな声、声、声。振り返ると次から次へと途切れることもなく子供たちが登ってきます。
フライトは諦めてドローンを着陸させて待機。でも30分以上待っても、子供たちの列が途切れる気配はありません。

「生徒諸君!(©庄司陽子先生)そこは僕が対価を支払ってドローンを飛行させる権利を得た場所なのだぞ」

と子供たちには言えないなぁと途方に暮れていたら、引率の先生らしき男性を発見。事情を説明したら、彼は(やはり)ドローンフィールドの存在を知らされていない様子。いつまでこのゲレンデを往来するつもりなのかを訊ねたら「予定では15時20分までには撤収します」とのことだが、今はまだ14時にもなっていない絶好のドローン日和。

フロントに問い合わせて事態の収束を試みようとしたものの、野に放たれたこの子供たちを一斉に移動させることなんて誰にもできないでしょう。そんなことができるのはきっとPhotoshopだけ。

素直に諦めました。どうせここには充電設備がないので(ついでにトイレもない)、手持ちのバッテリー3本なら1時間程度しか飛ばせないし。

傾斜のきついゴルフコースのようなゲレンデと、その上ではしゃぐ子供たちを眺めているうちに東証が眠る15時に。やがてさっきの先生が大きな声で「ありがとうございました〜!」と言いながら深々と頭を下げて、最後の集団とともに下山して行きました。
何にもしていないのに、何かをした気分になったりして。

広いゲレンデをを独り占め


ゲレンデから誰もいなくなり、さっきまでの賑やかな声が消え、聴こえるのは風の音だけになりました。やっとここからが本番。「大草原の小さなYeah!」を心のなかで叫びます。

さてこのフィールドがどのくらい「広い」のかを感じていただくため、GoogleMapsで距離を測ってみました。


画像内の数字が見えにくいのですが、離陸地点から山頂方面(ドローンはこっちに飛ばします)までが約600mで幅が約80m、クルマを置いたキャンプサイトまでが約400m。つまり全部合わせると単純計算で1,000m×80m=80,000平方メートルもあるんです。これ以上広いドローンフィールドが、日本にどれだけあるでしょうか。

ちなみにこのGoogleMapsの測距機能はとても便利で、ドローンのフライトプランを作成するのにも重宝しますよ。


あらためて離陸地点から山頂を望む。こちらは緩やかな傾斜のフィールドです。



同じく離陸地点から反対側のキャンプサイトを。写真ではわかりにくいですが、反対側よりはキツい傾斜なんです。ゲレンデの終端にアストリアホテルが見えます。

簡単にまとめ



バッテリー3本分のフライトを終えて感じたことを簡単にまとめます。(2017年9月現在)

  • このフィールドを使用するためには指定のホテル(またはキャンプサイト)に宿泊する必要がある
  • ドローンのフライトエリアが明示された資料はない→これはポジティブに解釈すれば上記8万平米よりさらに広いエリアを飛ばせるとも?
  • ホテルから離陸地点までのアクセスが明示されていない
  • 「ドローンフィールド」として排他的に使用できるように規定されているわけではない→小学生の集団がオフィシャルな行事として同じフィールドを利用していた
  • 離陸地点はほぼ平坦地で横幅が80mぐらいあるので、スクエアのトラフィックパターンを繰り返し飛行するようなテクニカルなトレーニングにも使用できそう
  • 離陸地点より上側が緩やかな斜面、下側にも飛行できれば少し傾斜のきつい斜面と起伏に富んでいるので、高度を変化させながら被写体を追うようなフライトトレーニングができるかも
  • 充電用の電源、トイレ、日除けができる屋根が離陸地点にない(ホテルのトイレは利用可)
  • ホテルの温泉が利用できる(宿泊が前提なので)
  • 利用料が安い(半日1,500円、1日2,500円)

バッテリー充電用の大型バッテリーや発電機をクルマに積んで来られるような機動力のある人にとっては、かなりフライトを満喫できるフィールドだと思いますよ。
気になる点もいくつか列記しましたが、まだこの分野は黎明期ということもあって他のフィールドも多かれ少なかれ似たような状況ですし、ドローンに着目してフィールドの開放に取り組んでいただいているその姿勢が嬉しいではありませんか。
個人的にはこのフィールドが好きになりましたし、何かしら応援ができたらと思います。
これからもっと色んな業種からの、ドローンフィールドへの参入を期待したいですね。

日も暮れて



ドローンを片付けてクルマに戻って本日のフライトを終了。
まずは無料で利用できるホテルの温泉で冷えたカラダを温めてから(夕方には気温が15度を下回っていたんです)、まだ明るいうちにテントを貼り終えてほっと一息。


最上段に置いてある写真が、クルマを横付けできるキャンプサイトでした。
利用料が一泊3,000円とリーズナブル。なので、晩ご飯はホテルのレストランで食べることにしました。


レストランはビュッフェ形式で2,500円/人。「ぜんまい油炒め」「きのこ醤油漬け」「会津特産高菜漬け」「奥会津の裁ち蕎麦」「前沢豆腐の茸味噌焼き」「岩魚の黒酢炒め」「まんじゅうの天ぷら」といった会津の郷土料理らしきメニューが並んでいました。
そう言えばここに来る山間の道路脇にキノコや山菜を売る店がちらほら立っていて、「会津は良いキノコがたくさん採れるんだなぁ」と思いながらドライブをしていたのです。


奥会津きのこ汁。
このレストランでは酒をぐっと我慢をし、真っ暗なキャンプサイトに戻って火を起こします。


焚き火が轟々と炎を上げ始めたら酒を飲む。
まずは会津の地酒『會津』。すこし甘みのある酒でした。


会津の地酒の皆さん。
焚き火の炎を肴に、全てスタッフが美味しくいただきました。
そして飲んだらすぐに寝る。

真夏の伊豆のキャンプとは違って(『ドローンの旅 〜 ドローンリゾート伊豆の古道。網代、そしてキャンプ』)暑さに茹だることもなく(どちらかというと寒かった)、周りに誰もいないので(ゲレンデに我々だけ)とても静か、そして頭上に輝く満天の星空に感動しつつも、3秒で寝落ちしましたよ。

一夜明けて。ミサイルと田んぼアートと餃子。


夜明けとともに目覚めるのがテント泊。朝6時から開いているホテルの温泉でポカポカになって外に出た瞬間に、iPhoneの振動が止まりません。なんだこれ?
間髪を入れずに、のどかで爽やかな朝の陽気に包まれた山林に、不気味なサイレンと落ち着いた男性の声が響き渡る異常事態。

実はその数分前に北朝鮮がミサイルを発射したことを受けて、Jアラートが作動したのでした。
いやはや、なんとも不気味な光景でしたよ。

気を取り直してテントに戻って湯を沸かし、カップヌードルを食べたらすぐに撤収。
夕方からお台場のVIEWNをオープンさせるために、急いでゲレンデを後にします。


帰り道で見つけた田んぼアート。どうやら個人が運営している様子。


さて、これはなんでしょう。
なんとなく・・・男女?


会津と東京の間には宇都宮市があるんです。
そして宇都宮市には美味しい餃子があるんです。
だから寄る。

宇都宮に数多ある餃子店の中でも、屈指の知名度と店舗数を誇るのがこちら。
あまりにメジャーな店を選ぶのは僕の人生観と相反するところがありますが、たまにしか宇都宮に来られないなら、僕は迷わずこの店を選びますね。


細かく刻まれた野菜のシャキシャキとした食感が口の中で心地良い。いつ食べても美味しい餃子だなぁ。
しかも焼き餃子2皿とご飯とお新香が付いた餃子定食が520円!


水餃子が210円。
確実に勝てる闘いに参加しないのは負けたことに等しい。そういう価値観をお持ちの方なら、この餃子を食べずに宇都宮を通り過ぎてはいけない。

最後が若干意味不明になってしまいましたが、ドローンのお陰で今まで縁のなかった土地へと旅に出られる幸せを伝えたいのです。

さて、次はどこに行こう。プロペラに方角を訊ねてみましょうかね。



※動画には空撮の映像のほか、Jアラートの音声などが入っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿